2014年9月1日号

広報ふくつ9月1日号

夏休みが終わって秋の運動会シーズンになると思い出すことがあります。高校2年の体育祭で披露する組体操の練習中に右足を骨折したことを。腰からひざ下までギプスでぐるぐる巻きにされたまま1カ月半の入院生活を余儀なくされました。残暑の厳しい9月、エアコンが効いているとは言い難い病室でのぐるぐる巻き生活は、暑さが苦手な私にとって地獄のようでした。入浴もできず、トイレに行くのも一苦労、毎日毎日いりこを食べさせられる生活。ベッドに横になっているだけのうんざりするような生活は、一日一日がものすごく長く感じました。
骨がくっついてギプスを外された時、ようやく解放されたスッキリ感よりも、委縮して細くなり全く動かない自分の足への驚きの方が大きかったように思います。退院後、リハビリを続けて元通り歩けるようになるまでのおよそ3カ月、どこに行くにも何をするにも不自由な生活を強いられました。
今、健康維持のために時々ウオーキングをしています。運動不足のせいか、すぐに疲れてやめたくなりますが、かつての骨折生活で味わった不自由さを思い出すと、どこへでも自由に自分の足で歩いて行けるという普通のことを普通にできる幸せが、もう少し歩いてみようという気にさせてくれます。木原