幸せと市民活動の9つの関係
幸せと市民活動の9つの関係

市民活動には「人を幸せにする力がある」と言われています。福津市(市未来共創センター キッカケラボ)では、市内で取り組まれている素敵な活動を複数ヒアリングした上で、「市民活動」と「幸せ」とのつながりを明らかにするために欠かすことができない「9つの関係」があると整理しました。
次の3つのカテゴリーに分類する、9項目で構成しています。
1.市民活動やプロジェクトそのもののに由来すること
(多様さ・ウェルカム・フェア・自分ごと/【下図】市民活動プロジェクト)
2.地域や社会において、その活動で直接的な影響を受ける対象者に関係するもの
(笑顔・ストーリー・ポテンシャル/【下図】活動対象の地域・社会)
3.直接的に関係ないものの、間接的に影響を受ける人やものごと
(ワクワク・ひろがる/【下図】活動対象ではない地域・社会)

項目 | 内容 |
多様さ | 多様なメンバーが協力し合う 一つの活動に多様な世代・属性・専門性のメンバーが参加し、それぞれの得意なことや考え方をうまく生かしながら企画・運営がおこなわれている。 |
自分ごと | 活動が自分ごとになっている メンバーの誰もが、活動の意義や目的を深く理解し、自分のなかの「やってみたい!」「実現したい」という気持ちに従って活動に取り組んでいる。 |
ウェルカム | 新たな仲間が加わりやすい仕組み メンバーだけで閉じるのではなく、さまざまな人が活動に関わったり協力したりできる余地や仕組みが意図的につくられている。 |
フェア | お互いが価値交換できる関係 一部の人の負担や犠牲の上ではなく、活動に携わる人たちの間でさまざまな価値(生きがい・感謝・縁・お金など)がめぐることでWIN-WINの関係性が保たれている。 |
笑顔 | 誰かの幸せを生み出す取り組み 誰を笑顔にしたいのかが明確で、活動を通してたくさんの人の笑顔を生みだし、感謝を受けとることができている。 |
ストーリー | みんなの共感を集めるストーリー 活動に至るまでの経緯やこれから進んでいくべき未来、関わる人たちの思いについて、みんなの共感・賛同を集めるストーリーがある。 |
ポテンシャル | 潜在的な声に耳を傾けている 笑顔にしたい人たちが本当に求めているものを深く知ろうとする姿勢をもち、社会背景や当事者の声などのしっかりした分析ができている。 |
ワクワク | みんなをワクワクさせる メンバーも、まわりで見ている人たちも、その活動の先にある未来に期待や面白さを感じ、ワクワクする気持ちを抱いている。 |
ひろがる | 人に伝える工夫 どうしたら自分たちの活動の意義や魅力を人に伝えることができるかを考え、理解者や協力者の輪が広がっていくような情報発信ができている。 |
市民活動やプロジェクトを実践する際に、この「9つの関係」をより良くしていくことが活動者、活動対象者、そして地域やまちにとって良い活動へと繋がり、結果として市民の皆さんの「幸福感(ウェルビーイング)(※)」を高めてくれると定義するものです。
※ウェルビーイング:well(よい)と being(状態)からなる言葉で、世界保健機関(WHO)では「個人や社会のよい状態」と紹介しています。日常生活の社会的、経済的、環境的状況に左右されるもので、日本語では「幸せ」に近いといわれます。
「幸せと市民活動の9つの関係」の使い方
福津市(市未来共創センター キッカケラボ)では、この「9つの関係」を自分たちの活動を再調査・再検討する意味あいをこめた“レビュー” だと捉え、より良い取り組み・活動へとつなぐツールとして使っていただくことも期待しています。
一緒に活動している仲間と「自分たちの活動が市民にどのような影響を与えているか?」「自分たちの組織の内部はどのような関係性か?」などと語り合いながら、現状を把握・共有し、より良いものへと見直すキッカケにご活用ください。
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更新日:2024年08月08日