国指定・登録の文化財
【国指定】豊村酒造旧醸造場施設
種別:有形文化財(建造物)
明治期に福岡県下で最大級の醸造量を誇った日本酒醸造施設群です。明治から大正期にかけて整備された一連の醸造施設が保存されていて、当時の酒造りの工程を知ることができる点で価値が高いものです。
また、主屋は福岡市近郊の町家の中で最大級の規模をもち、かつその特徴をよく残しています。かつて海上交易で栄えた津屋崎千軒地区の当時の姿を今に伝える貴重な文化財です。

豊村酒造旧醸造場施設 主屋外観
「豊村酒造旧醸造場施設」指定資料 (PDFファイル: 5.1MB)
【国指定】津屋崎古墳群
種別:史跡
5世紀から7世紀にかけて、玄界灘を望む福津市北部の台地上に築かれた古墳群です。全長100m前後の前方後円墳を含む60基が現存しています。
沖ノ島祭祀や、航海技術を通じて大和王権の大陸交渉と関わった宗像君一族の墓所と考えられます。
【国宝】宮地嶽古墳出土品
種別:有形文化財(考古資料)
大型の切石を使用した全長23m以上の石室を有する宮地嶽古墳から出土した遺物です。全長3m前後の大型の金銅装頭椎太刀、金銅壺鎧、金銅透彫冠、瑠璃板などがあります。
所在地:九州国立博物館(太宰府市石坂4-7-2)
【国宝】筑前国宮地嶽神社 境内出土骨蔵器
種別:有形文化財(考古資料)
宮地嶽古墳の近くで発見された骨蔵器で、8世紀前半の瑠璃壺および銅壺です。宮地嶽古墳の被葬者と考えられている胸形君徳善の娘で、天武天皇の第一皇子を産んだ尼子娘のものと考えられています。
所在地:九州国立博物館(太宰府市石坂4-7-2)
【国登録】旧上妻家住宅(津屋崎千軒民俗館藍の家)主屋
種別:登録有形文化財(建造物)
明治34年建築の藍染紺屋です。木造二階建、瓦葺、建築面積156平方メートルで、両袖の壁、一階正面の格子、土壁など、町家建築の姿を良く残す建物です。
江戸時代から塩の販売や海運で栄え、商家が建ち並ぶ「津屋崎千軒」の賑わいを伝えています。
所在地:福津市津屋崎4-14-20
旧上妻家住宅 外観
【国登録】旧上妻家住宅(津屋崎千軒民俗館藍の家)井戸屋形
種別:登録有形文化財(建造物)
主屋と同時期の明治時代後期の建築です。主屋東側の中庭にあり、隣接する台所と一体的な空間を形成しています。六角形平面の屋根に柱をたて、全体を数寄屋風の意匠でささやかに飾る建物です。
所在地:福津市津屋崎4-14-20
【国登録】旧玉乃井旅館
種別:登録有形文化財(建造物)
旧玉乃井旅館は津屋崎千軒地区で唯一残る木造旅館です。戦前に海水浴客でにぎわい、木造旅館が建ち並んだ津屋崎海水浴場の景観を現在に伝える貴重な文化財です。建造物は1909(明治42)年の建築とされており、増改築を経て1934(昭和9)年に第二島屋旅館として開業しました。その後、1946(昭和21)年に安部正弘が買い取って玉乃井旅館として開業し、営業は1998(平成10)年まで続きました。
安部正弘(1887~1971)は津屋崎で獣医業を営み、津屋崎町議会議員も務めた人物です。彼は若い頃に渡半島の大峰山山頂で日本海海戦の砲煙を目撃したことで連合艦隊司令長官の東郷平八郎を尊崇し、その顕彰のために私財を投じ、生涯をかけて大峰山山頂に東郷公園を建設した人物でもあります。
所在地:福津市津屋崎4-1-13
旧玉乃井旅館 外観
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更新日:2025年04月23日